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「国民栄誉賞」

 投稿者:湘南の暇人  投稿日:2007年 5月30日(水)22時38分25秒
  通報 編集済
   国民栄誉賞と言う賞がある。平成12年シドニーオリンピック女子マラソンの高橋尚子以来、最近の受賞者はいない。本年平成19年3月27日、「昭和のエンターティナー」とも称すべきコメディアンの「植木等」が80歳で亡くなり、スポーツ新聞などは「内閣は授与検討へ」などという観測記事を流したが、安倍晋三内閣にそんな気はないらしい。映画の「無責任男」では駄目なのだろうか。

 この賞は、内閣総理大臣表彰のひとつだが、その趣旨は「広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があった者に対して、その栄誉を讃えることを目的とする」というもので、昭和52年福田赳夫内閣によって創設された。しかしその選考基準は、明確で透明性のあるものではない。この賞が開設されたのは、第一号受賞者であるプロ野球選手・王貞治が在日外国人であったこと、制定当時に37歳という年齢が、当時標準的な叙勲者の年齢(叙勲は70歳から候補になるのが通例)を大きく下回るほど若かったというのが理由であるらしい。しかし創設当初から「支持率低迷に悩む、時の内閣の人気取りの道具ではないか」との批判もあり、没後授与者が多いことに「なぜ生きているうちに授与しないのか」との批判も後を絶たない。それはこの賞がそのときの世情に左右されるからで、ある意味で仕方がない。長谷川町子が授賞されているのに、漫画文化のパイオニア的存在である手塚治虫に贈られていないこと。シドニーオリンピックで金メダルを獲得した高橋尚子が授賞したのだから、柔道で2大会連続金メダルを獲得した谷亮子、同競技で3大会連続で金メダルを獲得した野村忠宏らも授賞されるべきではないかなどの議論があった。だが、国民栄誉賞授賞をけしかけているのは、批判している当のマスコミという説もある。今回の「植木等」はまさにその例で、いわゆるマッチポンプに相応しいと言えるかも知れない。

 平成13年10月、小泉内閣はメジャーリーグで首位打者となったことからイチローに授与を打診。鈴木は「国民栄誉賞をいただくことは光栄だが、まだ現役なのでモチベーションを考えて、もし賞をいただけるのなら現役を引退した時にいただきたい」と固辞した。翌年のメジャーリーグのシーズン安打記録を更新したことから再び国民栄誉賞が検討されたが、再度固辞した。
 私にはこのイチローの辞退から内閣は、もう面倒だと考えたのではないかと思う。「総理大臣が挙げるというのに要らない」では、内閣も面子まるつぶれである。おそらくよほどのことが無い限り内閣はもう「国民栄誉賞」は検討しないだろうし、半ば過去の遺物とさえ考えているに違いない。第一小泉内閣・安倍内閣は世論の支持率で成立しているから人気取りは要らないはずである。

 そうであればここから先は私の言い分である。私には大いに疑問符のつく受賞者も居ると思うのだが、その名は判る人は判るだろう。それはあるスポーツ選手である。但し高橋尚子ではない。この人の金メダルは価値がある。最近では「前人未到の記録を達成した者」などという内閣の受賞基準を正直に加味して、授賞して当然だった有名人を私なりに挙げておくことにする。今からでも遅くはない、過去の物故者に贈与してもその業績・記録をケチをつける人は居まい。戦後の「昭和」をもう少し考慮に入れてもいいのではないか。

◇石原裕次郎(俳 優)映画を超えた戦後日本のヒーローは揺るぎない。
◇古関 裕而(作曲家)「六甲おろし」「長崎の鐘」など多数の名曲がある。
◇三橋美智也(歌 手)レコード1億枚の売上。この記録は破られていない。
◇三船 敏郎(俳 優)クロサワ・ミフネは今でも世界に通用する。
◇野村 忠宏(柔 道)オリンピック柔道3大会連続金メダル。今も現役。
◇山田 洋次(監 督)永年の映画作品で国民に潤いを与えた。今も現役。

◆国民栄誉賞受賞者リスト
受賞者15人のうち9人は没後の受賞である。()内はその時の総理大臣。

01 王  貞治 昭和52.09(福田 赳夫)ホームラン新記録達成
02 古賀 政男 昭和53.08(福田 赳夫)「古賀メロディ」など作曲による業績
03 長谷川一夫 昭和59.04(中曽根康弘)映画演劇界への貢献
04 植村 直己 昭和59.04(中曽根康弘)世界五大陸最高峰登頂
05 山下 泰裕 昭和59.10(中曽根康弘)柔道における前人未踏の記録達成
06 衣笠 祥雄 昭和62.06(中曽根康弘)野球における前人未到出場記録の達成
07 美空ひばり 平成01.07(宇野 宗佑)
  (加藤和枝)歌謡曲を通じて戦後社会に国民に夢と希望を与えた
08 千代の富士 平成01.09(海部 俊樹)
  (秋本 貢)31回の優勝など相撲界の記録
09 藤山 一郎 平成04.05(宮澤 喜一)
  (増永丈夫)戦前戦後、歌謡曲を通じて国民に希望と励ましを与えた
10 長谷川町子 平成04.07(宮澤 喜一)
  家庭漫画を通じて戦後の我が国社会に潤いと安らぎを与えた
11 服部 良一 平成05.02(宮澤 喜一)
  数多くの歌謡曲を作り国民に希望と潤いを与えた
12 渥美  清 平成08.09(橋本龍太郎)
  (田所康雄)映画「男はつらいよ」で広く国民に喜びと潤いを与えた
13 吉田  正 平成10.07(橋本龍太郎)
  作曲により戦後社会への国民に夢と希望と潤いを与えた
14 黒澤  明 平成10.10(小渕 恵三)
  数々の不朽の名作によって国民に深い感動を与えた
15 高橋 尚子 平成12.10(森  喜朗)
  シドニー五輪女子マラソンで陸上競技日本女子選手初の金メダル

http://www1.odn.ne.jp/~ceg94520/homepage/

 

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